4月第3週の市況

2022/4/11    月

米国市場は方向性のない市場になったが主要3指数はいずれも下落した。ダウとSP500に比べてNASDAQはテクノロジー株が軟調であったためにより大きく下落した。3月のFedの会合でひとり反対を唱えたセントルイス連銀のブラッド総裁は年後半に政策金利を3%-3.25%に引き上げるべきであると主張。10年物のイールドは2.6%と2019年以来の高水準になっている。銀行株はイールドに敏感な銀行株が上昇。一方、Tesla、Nvidia、Alphabetが1.9%ないし4.5%株価が下落。欧州市場でも株式市場は上昇。金融や商品関連の株式が上昇。フランスのクレディ・アグリコルが9.2%の株式を保有したイタリアの銀行Banco BPM’sは株価が10.2%上昇。EUはロシアに対して第5波となる制裁を公表。イタリアのインフラ関連のAtlantisは筆頭株主が1株当たり24ユーロでの買収提案を行うと報じられ、株価が8.7%上昇

2022/4/12    火

米国市場では10年物イールドが2.7%に達し2019年1月以来の高水準になった。そのため、テクノロジー株が軟化しNASDAQは2%以上の下落。SP500も1.7%下落。Fedは次の会合で50ベーシスポイントの利上げを行うとみられている。ま%た、労働省が火曜日に公表する消費者物価指数は8.5%上昇すると見込まれている。個別銘柄ではTwitterが、TeslaのCEOマスク氏が取締役への就任を拒否し、株価は1.7%上昇。Teslaは、上海のロックダウンなどが影響し中国で販売が下落したために株価は4.8%下落。欧州市場でもテクノロジー株が下落して市場は下落。ソシエテジェネラルが、Rosbankの保有分とロシアの銀行の保険子会社を売却に合意したことで、株価は5.0%上昇

2022/4/13    水

米国市場では値上がりを見せていたが、最終の局面で株価は下落に転じた。SP500とNASDAQはいずれも0.3%の下落。10年物イールドは幾分下落したものの、依然として2019年1月以来の高水準になっている。ヘルスケアと金融は株価下落。一方で、米国の消費者物価指数は年率8.5%の上昇となった。エネルギー株は原油価格の上昇に伴い1.7%の上昇。サイバーセキュリティのCrowdStrikeはゴールドマンサックスが“買い”推奨にしたことから株価は3.2%上昇。欧州市場では、ドイツの消費者信頼感指数ZEWが-41ポイントに下落したが予想以下の下落であった。ロンドン市場では、中国でのロックダウンを受けて下落。独仏市場も下落した

2022/4/14    木

米国市場では金利感応度の高いグロース株が復調し市場全体も値上がりした。NASDAQは2%以上の値上がり。JPモルガンは四半期の業績を公表し、四半期利益が42%下落。株価は3.2%下落。一方で、デルタ航空は歴史的な需要となり黒字転化の見通しとなった。株価は6.2%上昇し、航空株指数も6%以上の上昇。欧州市場では、インフレのデータやECBの政策会合を前に値動きの少ない市場となった。英国の小売り大手Tescoはインフレの影響で利益が減少する見込みで株価は2.0%下落。フランスの公益企業EDFは完全国有化を含むリストラ計画を検討していることがわかり株価は2.4%上昇。テレコムイタリアはフランスの同業Iliadが国内サービス部門の買収に興味を示しており株価は3.0%上昇

2022/4/15    金

ECBが今四半期に”量的緩和”を縮小させ、第3四半期に終了させるとアナウンス。ニューヨーク連銀のウィリアム総裁は5月の政策会合での0.5%の利上げを主張。これらを受けて債券イールドが上昇し、米国では10年物イールドが2.8%を超えた。原油価格はWTI、Brentともに2%以上の上昇。米国市場では、ゴールドマンサックス、モルガンスタンレー、シティなどが予想を超える利益を公表したが、ウェルズ・ファーゴは減益となり株価が4%下落。アップルが3%下落したほか、マイクロソフト、alphabetなどが値を下げNASDAQは2%以上の下落となった。欧州市場では、英国やドイツでアk部式市場は値を上げたが、ECBの政策を注視している。スウェーデンのエリクソンはロシアからの撤退に伴い第1四半期の収益が下落し株価も8%以上下落した  

過去の市況を確認しよう!!

1 か月前の市況 1 年前の市況

4月第2週の市況

2022/4/4    月

米国では労働統計が公表され3月の新規就労人口の増加は予想に届かなかったものの失業率は3.6%と2年ぶりの低水準となった。ディフェンシブなセクターである公益、不動産、一般消費財などが1%以上上昇。ISM製造業指数は3月に、新規受注の減少などにより予想外に鈍化。景気後退の指標となる、イールドカーブの長短の逆転が今週3回見られた。アップルとQualcommはJPモルガンがフォーカスリストから除外され、アップルは0.2%、Qualcommは3.8%値を下げる。欧州市場では商品関連株と銀行がけん引して市場は上昇。ユーロ圏のインフレは3月に7.5%上昇し史上最高を記録。テクノロジー株はインフレの懸念から値を下げる

2022/4/5    火

米国市場では、全体としては値上がりした。金融、公益、ヘルスケアなどの分野で株価は下落したが、アップル、Amazon、マイクロソフトなどグロース株を中心に値を上げた。TeslaのCEOのマスク氏が筆頭株主になったことが明らかになったTwitterは株価が27.1%上昇。Teslaは中国での製造ラインが止まったが四半期の出荷台数は史上最高となり株価が5.6%上昇。スターバックスは前CEOのシュルツ氏が自社株買いのプログラムを中止するとアナウンスし株価は3.7%の下落。欧州市場でもテクノロジー株が2.0%以上値を上げ、株価は上昇。EasyJetは従業員がコロナに罹患したことにより数百のフライトをキャンセルし株価はわずかに下落。Wizz Airやルフトハンザなどの旅行関連株も下落

2022/4/6    水

米国市場は、Fedブレナード理事がインフレに対応してよりアグレッシブに金利を引き上げる用意があるとコメントし、10年物のイールドは2019年5月以来の高水準に達し、テクノロジー株を中心に下落。NASDAQは2.3%の値下がり。テクノロジーのほか耐久消費財も値下がり。ISMサービス指数はパンデミックの規制が緩和され上昇したが、コスト高が影響を及ぼした。Teslaのマスク氏が取締役の要請を受けたと報じられたTwitterは2%株価上昇。欧州市場では株式は上昇したが、フランスでは大統領選挙の接戦が伝えられ株式市場は下落。市場では公益株が堅調であった

2022/4/7    木

米国市場は2日連続で下落となった。10年物のイールドは2019年5月以来初めて2.6%の水準になった。Fedの前回の議事録が公開され多くの委員は3月の時点で50ベーシスポイントの利上げを主張していたことが判明。テクノロジー株と一般消費財が大きく下落し、一方、公益、ヘルスケア、不動産などのセクターは値上がり。JetBlue AirwaysはSprint Airlinesからの36億ドルでの非友好的な買収提案に対し抵抗し株価は8.7%下落した。欧州市場では、米国の利上げ見通しとロシアへの制裁がさらなるインフレを招くとの懸念から株価は大きく下落。デンマークの再生エネルギーのVestasはロシアからの撤退を表明し株価は3.2%下落。同業のシーメンスガメサはタービン部品が海に転落し、株価が6.2%下落

2022/4/8    金

米国市場ではTeslaやPfizerといった銘柄が上昇し市場全体も上昇。Pfizerは非上場のReViralを5.25億ドルで買収することを公表し、Pfizer株は4.3%の上昇。ヘルスケアはセクターとしても最も上昇。HPは、ウォーレン・バフェットが率いるバクスシャーハザウェイが1.21億株を保有していることが判明し、HP株は14.8%の値上がり。Costoco Wholesaleは3月の販売を公表し、株価は約4%上昇。バークレイズが原油価格の上昇から第1四半期の収益に疑問を呈した航空業界は、アメリカン航空、デルタ航空、ユナイテッド航空、サウスウエスト航空などが1.6%ないし3.1%の下落。欧州市場では、株式市場は下落。ヘルスケアは1.4%上昇したが、石油関連とテクノロジー関連が値下がり。シェルはロシアからの撤退に関して50憶ポンドの資産の償却を行い株価が2.1%下落。フランスでは4月10日の大統領選を前にさらに株式市場が軟化  

過去の市況を確認しよう!!

1 か月前の市況 1 年前の市況